「天変地災は他人ごとではない」

石丸美恵子70代

震災時居住地:宮城県牡鹿郡女川町

現居住地:東京都

 三月十一日穏やかな昼下がり、突然地底が怒り狂ったように音をたてる。防災無線がすぐ避難をの叫び同時に下から続々と人が来た。我が家は海から離れた所真向いは災害時の避難所がある。まさかこゝ迄津波はこないと思っていた。程なく無線から大津波がきました~。放送と同じ位に既に家に水が押しよせてきた 夢中で母を二階に押し上げる。
当時を想い出すだけで胸がつぶれそうになる。
 私達は運が強かった。助かった。あの荒景これは夢ではなく現実だ。自分に言って聞かせこれからどうなるのだろうと茫然自失の日を過ごす
 三月末東京にいる妹子供の計らいで空路東京に来た。明るい陽の中普通に車が走り動いている様を見た時何故か涙がこみあげてきたのは忘れない。失くしたさまざまな物、人への無念無情…。
 もうすぐ十年を迎え、折りにふれて女川の四季のさまざまな情景が目に浮かぶ。新しい町に変わっても港町女川らしい風習は是非後世に残してほしい。離れても故郷はかわりない。
 東京に住み、実に多くの人から励まし支援を頂いた。〝感謝〟にたえない。それらをバネに悔いの残らないよう私は前に進む。

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