その時私は地元である、宮城県石巻市にいました。長男がお腹にいて、ちょうど、安定期に入った時でした。
自分にそのようなことが降りかかると思ってもみなかったです。町が変わっていく姿、人が変わっていく姿をひしひしと感じました。目まぐるしい一年でした。
2012年に釜石に来ました。被災地から被災地へ移動することで、元々、いろいろなところで楽しめる人間ではあるものの、正直不安はありました。知り合いも全くいない土地で、助けてくれる人がいるだろうか?そんな思いでいっぱいでした。
釜石も同じ被災地で、人と人とのつながりを大切にしていると感じたし、みんなで頑張っていこうが強い土地だと思っています。自分も一緒に街を盛り上げていこうと思ったし、そういう人たちとも出会えました。
実家に帰省した時にまるで変った景色は寂しくもあるが、10年経ったからと言って忘れることはないし、子ども達にもそれを伝えていきたいと思っています。
『当たり前の毎日が当たり前じゃない』
『一日一日を大切にしてこう』
『人にやさしくして』
大変な辛い出来事だったけど、自分の考え方ひとつで変えていけることもある、そんな風に思っています。